4列のいちょう並木を保全するとともに、緑豊かな風格ある景観を創出し、次の100年に向けた多様な緑化を計画します。また、今後も設計の工夫等により更なる樹木の保全に努め、新たな広場も整備し、新たな風致の核としてのみどりを形成します。
≪いちょう並木の保全≫
≪新たな広場の整備≫
≪新たな風致の核の創造≫
①いちょう並木 ②絵画館円周道路沿道 ③ラグビー場北側 ④つなぎスポット
これまでのみどりを継承・
再生するゾーン
神宮外苑の創建の趣旨を踏まえて、4列のいちょう並木の保全や、絵画館前の西洋庭園の再生などの神宮外苑の歴史ある風致を承継
⑤中央広場 ⑥絵画館前広場 ⑦青山通り
これからのみどりを創造するゾーン
つなぎスポット・中央広場の周辺に新たなみどりを形成し、南北のいちょう並木だけでなく東西にも延びていく緑のネットワークを創造
計画エリア外の絵画館周辺の緑地や、神宮外苑広場(御観兵榎周辺)との連続性により、みどりのネットワークを創造し、生物多様性や生態系を保全します。
その並木沿いに施設を整備する際には、いちょうの生育に影響が及ばないよう、根系調査の段階から、設計者・樹木医・事業者が一体となり、根系の状態に応じた基礎構造、施工構法等を精査します。また、イチョウ並木の西側1列については、野球場棟の新築工事着工前に根系調査を行い、調査の結果を踏まえ、設計・施工両面から精査し、いちょう並木を保全します。
■調査方法
■調査結果と対応
■設計対応検討
■施工対応検討
エリア全体の樹木は開発後に94本増加する計画です
2019年の毎木調査・活力度調査において、施設の整備計画に支障する樹木のうち、移植が難しいもの、健全な生育が見込めないものを伐採対象樹木(892本)としていました。
2019年に伐採対象とした892本のうち、活力度が低いなど移植が困難であるものを除いた以下の436本を追加の詳細調査の対象とし、現地において樹木医による診断を行いました。
追加の詳細調査の結果、樹木の生育状況や現地の状況などをきめ細かく把握したうえで樹木医が総合的に判断し、149本を伐採対象から除外し、「保存」または「移植」することにいたしました。
追加の詳細調査ならびに一部植栽計画変更の結果、149本の伐採を回避し、保全または移植するものといたします。
今後、設計及び施工計画の詳細を決定していく中で樹木医の判断も仰ぎながら樹木の伐採を極力回避し、保存・移植樹木の追加を検討しております。
また、施設計画の変更等により、神宮外苑地区の特徴的な樹木の保全など、更なる樹木の保全を検討してまいります。
※東京都環境影響評価の対象範囲とエリア全体の範囲については、下図をご参照ください。
枯損木とは、15年の事業期間の中で開発によらずに安全管理・維持のために伐採されることが見込まれる樹木です。311本は、保存・移植樹木のうち、2019年に実施した樹木調査において樹勢不良とされた活力度C及びDの樹木すべてと、樹勢良好な活力度A及びBの約3割に相当します。
(参考)
当地区の樹木については樹齢の経過とともに、樹勢が弱まっている樹木も少なくなく、来訪者の安全確保のために、日常的に倒木や枝折れ対策などが実施されています。なお、道路通行車両・歩行者への安全管理上の理由で伐採された枯損木は過去15年間で約300本となっています。
環境影響評価の対象範囲
(赤枠囲い)
聖徳記念絵画館前を含むエリア全体
(赤枠囲い)
(参考:審議会資料)
東京都環境影響評価条例に基づく東京都環境影響評価審議会の資料は、
東京都環境局のHP「手続きの進捗状況(仮称)神宮外苑地区市街地再開発事業」もあわせてご参照ください
(参考:樹木調査データ)
2019年の毎木調査・活力度調査及び、2022年の追加の詳細調査の結果については以下の資料をご参照ください(2022年10月28日更新)