東京2020大会に向けて、先行するまちづくりとも連携し、神宮外苑地区をにぎわい溢れるみどり豊かなスポーツの拠点として
更に発展させていくため、目指すべき将来像として、以下の3つの拠点性を備えたまちの実現を図る。
現状の地区の課題を解決し、地区の魅力や活力の増進に資する多種多様な機能の導入を図ります。誰もが利用でき、空を感じ緑に潤う憩いの場、及び、広域避難場所としての位置づけを踏まえた避難のためのより安全な防災拠点ともなり得る新たな緑地・広場を、多くの人々に開かれた庭として創出すべく、検討してまいります。
緑や広場の空間、オープンスペース等が不足している現状の課題を解決すべく、絵画館前広場として約2.5ha、中央広場として約1.5haのオープンスペースを新設し、地区内の緑量等を増加する計画です。
既存施設で現在行われている競技の継続に配慮しながら地区内の老朽化したスポーツ施設等の建替えを促進することにより、大規模スポーツ施設等が集積し、国内外から多くの人々が集うまちを創造します。
地区内には塀やフェンスなどにより立ち入れないエリアが多く、公園としては閉鎖的であり、歩行者が自由に移動・散策できる空間が不足しているため、東西・南北へ渡るバリアフリーの歩行者ネットワークを拡充することにより、地区全体の回遊性の向上を図る計画です。
広場や主要スポーツ施設等については、災害時の避難スペースや救助活動スペースとして活用することで、エリア全体としての防災性を強化し、創建の趣旨を受け継ぎ、誰もが利用しやすく、安全・安心・快適で魅力的なまちを形成いたします。
1(オープンスペースの不足)・3(回遊性の乏しさ)
現在の神宮外苑地区はオープンスペースの割合が少なく、
空間がフェンスや塀で隔てられて閉鎖的になってしまっています。
整備後の絵画館前広場
現在は利用者以外に開放されていない軟式野球場部分は、絵画館前広場として整備され誰もが憩い・通行できるようになります
「スポーツを核とした神宮外苑地区の新たな100年に向け、誰もが気軽に訪れ楽しむことが出来る広場空間の再編と、
広域避難場所としての防災性を高める複合型の公園まちづくり」
日本の文化や神宮外苑の歴史的特性を活かすとともに、
次世代のニーズを反映する柔軟性を兼ね備えたまち
中央広場やつなぎスポット等の憩いの場は、次世代の創造活動を促進する場ともなり、若い人たちとともに、新たな100年の歴史・文化を紡いでいきます。
誰もが気軽に参加でき、
安全安心で快適な日常空間が充実したまち
スポーツとの親和性が高く、国内外から多くの人が訪れる
東京のスポーツ拠点としての知名度が高いまち
災害時の広域避難場所として
地域の防災性の向上に寄与するまち
大きく3つエリア特性区分を設定し、魅力的な複合市街地の形成を目指します。
魅力的な大規模スポーツ施設の集積と、誰もがスポーツに親しめる環境を備えたスポーツ拠点の形成を図ります。
1本1本の樹木を大切に扱い神宮外苑地区の歴史あるみどりを継承するとともに、つなぎスポット・中央広場周辺を核としてこれからのみどりを創造していき、潤い豊かで連続的な緑化空間を整備します。また、誰もが利用可能な広場空間、散策路や緑道等の整備を通じて、誰もが憩える緑豊かな風格と魅力あるオープンスペースの整備を図ります。
スポーツクラスター及び高度利用を図る複合市街地として、歩車道の分離や周辺駅への分散利用を支える歩行者ネットワークの形成などを推進します。
広場や緑、歩行者空間と建築物等を一体的に計画し、歴史や地区特性を生かした景観形成を図ります。
創建主旨を活かした絵画館前の広場整備といちょう並木沿いの交流空間整備を通じ、神宮外苑のビスタ景の魅力を向上させます。
神宮外苑地区が広域避難場所であることや、大規模集客施設の集積地区あることを踏まえ、防災性の向上を図ります。大規模スポーツ施設やオープンスペースを災害時の防災拠点とするとともに、ヘリコプターの緊急離発着場としての活用も検討し、防災機能を強化します。
多目的な利用が可能な大規模スポーツ施設や、多様なオープンスペースが広がる地区特性を生かした、活力ある魅力的なまちづくりを目指し、計画的なエリアマネジメントを推進します。
東京都の環境影響評価に関する評価書案においては、ERR20%,PAL削減割合10%、⾃然エネルギーの積極的利⽤、地域冷暖房、設備システムの省エネルギー措置等により温室効果ガスの削減に努めるとしておりますが、今後の技術開発の進展を踏まえた新たな省エネ技術の積極的な導⼊や、導⼊した環境対策設備がその性能を⼗分に発揮するようエネルギー計測管理体制の確⽴やエネルギー利⽤状況の計測を⾏うなど、今後より環境に配慮した新しい設備や新技術を活⽤したシステム等を取り⼊れることも含めて検討し、更なるCO2排出削減、省エネルギー化の貢献に努めてまいります。
「社会の宝」である子供たちが、笑顔でいっぱいになるまちづくりを目指して、中央広場や文化交流施設棟周辺などでは、スポーツ体験や環境学習などの子供イベントの実施、子供の遊び場づくりなどに取り組みます。さらに、地区全体で安全にスポーツや学びや遊びができるよう、子供目線によるセーフティ・レビューに取組んでまいります。これらを通じ、子供たちがスポーツを身近に感じ、夢を持てるようなまちづくりを目指します。
※本資料の記載の内容は、現時点での計画であり、今後の行政協議及び詳細検討により変更になる可能性があります。
※将来のイベント時のイメージ図として掲載しています